ムラタから発売されているセラロックは、主に小規模向けマイコンでクロック生成用の安価なパーツとして使用されています。
この、セラロックが作り出しているクロック波形が気になったので、オシロスコープで確認してみました。
今回の確認で使用したパーツは、8MHz出力のCSTLLS8M00G56です。
まずは、手始めにセラロックをPICマイコンの16F84Aに接続し、動作している状態での波形を確認してみました。
画像がぼやけていて見づらいですが、縦横軸のメモリが波形の下に表示されており、横は1メモリが10nsec,縦は1メモリが1Vです。周期も画面右下に出ているのですが、7.96MHzとほぼ仕様値どおりの8MHzの波形が、サインカーブで出力されていました。
次に、セラロックをPICマイコンからはずし、単にセラロックの両端ピンをオシロスコープでみた波形です。
ご覧の通り特に信号は出力されていません。
これは、セラロック自身は共振器に過ぎず、単体で発振できるのですが、インバーター回路等の能動素子がないと直ぐに発振が止まってしまうのが原因です。
というわけで、インバータ回路を組み込んだ最小の発振回路を作成しました。
回路図は以下の通りです。
2つ抵抗をつけていますが、R1に1MΩ、R2には200Ωとします。
インバータは74HCシリーズのロジックICを利用しました。
波形の計測は、インバータの両端にプローブを当てる事で行います。
上記の回路で、セラロックの両端ピンの波形をチェックした結果が以下の通りです。
少々は計のゆがみが出ていますが方形波っぽいものが出力されていました。周波数も7.971MHzと、ほぼ仕様値どおりの値が出ています。
電気に弱い人にもわかるオシロスコープ入門
セラロックの波形をオシロスコープで確認する
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