テスタ(デジタルマルチメータ)の電圧計を使うと、回路中の電位差を計測することが出来ます。
電圧値を測る場合は、対象物と並列に電圧計を入れる必要があります。
計測を行う上で電圧計の内部抵抗値が低いと、元の回路の電流に影響を与えてしまいます。
このため、電圧計は、高い内部抵抗値となっています。
電圧計の内部抵抗値は、一般に数メガオーム ~ 十数メガオームといわれています。
というのが電圧計の教科書的な説明なのですが、”高い内部抵抗値”というのは実際のところどの程度のものなのでしょうか?自分が持っている電圧計の具体的な抵抗値を計測するにはどうすればよいでしょうか?
気になる場合は、以下の手順で自分が持っている電圧計の内部抵抗を調べることが出来ます。
これは、抵抗値に対する分圧の法則を利用しています。
1. 適当な電池を用意し、電圧を測ります。 2. 1メガオーム程度の抵抗を用意し、テスタで実際の抵抗値を測ります。 3. 内部抵抗を調べたいテスタ本体と、2.で用意した抵抗を、直列で電池に繋ぎます。 (電池の電圧を分圧させます。) 4. 別のテスタを用意し、3.で繋いだ計測対象の電圧計の両端の電位差を読み取ります。 |
上記の計測を行う事で、テスタの内部抵抗を求める事が出来ます。
例えば、計測結果が以下の値だった場合…
電池の電圧 1.60v 1メガオームの抵抗値 0.98MegΩ 分圧の測定値(電圧計の両端の電位差) 1.20V |
分圧の法則から、電圧計の抵抗値をRとすると以下の式で求める事が出来ます。
1.20 / (1.20-1.60) = R /0.98Meg R = 3 * 0.98Meg = 2.94Meg |
という訳で、この場合電圧計の内部抵抗は2.94メガオームという事が分かります。
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